約 164,204 件
https://w.atwiki.jp/trashpanda-araisan/pages/504.html
313 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 20 16 36.39 ID arjcgsJ2O ~昼、森の岩場の巣穴~ アライちゃん1「すぴー…すぴー…」zzz アライちゃん2「のだぁ…のだぁ…」zzz アライちゃん3「むにゃむにゃ…」zzz アライちゃん4「くかー…こかー…」zzz アライちゃん5「のりゃぁ…のりゃぁ…」zzz アライちゃん6「ぅゅ…ぅゅ…はむはむ…」zzz 地面に掘られた巣穴の中で、アライちゃん達が身を寄せあって寝ている。 アライちゃん6は、アライちゃん1の尻尾をしゃぶっている。 314 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 20 32 23.86 ID arjcgsJ2O 巣の遠くから、何か音が聞こえた。 パァンパァン、パァンと… なにか破裂音が響いた。 アライちゃん1「うゆ…」パチリ アライちゃん2「なんかとーくがうゆしゃいのだ…」パチリ アライちゃん3「ねられないのだー!」 アライちゃん4「へんなおとすゆのだ…」 アライちゃん5「おもしろそーなのりゃ!いってみたいのりゃ!」シッポフリフリフリフリ アライちゃん6「むにゃむにゃ…なんかからだがかゆいのりゃ…」ポリポリ アライちゃん達は、好奇心旺盛な生き物である。 たった2年で成体になってしまうのだから、自分が興味をもった物事については、貪欲に知識を吸収したがるのである。 聞いたことの無い破裂音が、いったい何から発せられているのか? アライちゃん達は、興味津々であった。 アライちゃん1「よーし、いってみゆのだ!」シッポフリフリ アライちゃん2「たんけんなのだー!」シッポフリフリ アライちゃん3「うぅー、そのまえにけづくろいしたいのだぁ!」シッポフリフリ アライちゃん4「うゆ…たしかにさいきん、みじゅあびもしゅなあびもちてないのりゃ…」 アライちゃん5「からだかゆいのりゃ…うゆ、どっかにのみがついてゆのりゃ…」ポリポリ アライちゃん6「みんなでけづくよいすゆのりゃ!」シッポフリフリ アライちゃん1~6「なのだー!」シッポフリフリ アライちゃん達は、まず身だしなみを整えてから出かけることにしたようだ。 317 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 20 43 34.25 ID sUA0RQGRo フレンズは、体の老廃物がサンドスターによってある程度分解される。 だがその働きは完全ではなく、キツい匂ったり、ヤバい菌が繁殖するようになるまでは、体にくっついたままである。 また、体の内部には寄生虫が巣食う小とはないが、 ノミやダニ、シラミが体表にくっついて寄生することはある。 だからフレンズ達は毛繕いをして、体を清潔に保ちたがるのである。 アライちゃん1「うぅー、からだかゆいのだ…かくのだぁ!」ポリポリ アライちゃん1は、脇の下や尻などの体の痒いところを掻き、フケを落としていく。 アライちゃん2「けなみをととのえゆのだ!あらいしゃんのかわいーしっぽ、ぴかぴかにすゆのだ!ぺろぺろ…」ペロペロ アライちゃん2は、自分の尻尾を口でかみ、汚れを舐めとっていく。 318 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 20 52 18.89 ID sUA0RQGRo アライちゃん3「うゆ~、のみしゃんがついてゆのだ!おやつにすゆのだ!」フイッ ノミ「」ワキワキ アライちゃん3「うぅ~たべゆのだ!もちゅ、ぷちゅ…」ヒョイパク クチャクチャ アライちゃん3は、お腹についたノミを手で引き剥がして食べる。 母親の帰りを待つ間のおやつのようだ。 アライちゃん3「けぷ。あ、いもーとのせなかにものみしゃんついてゆのだ!とってたべゆのだ!」ヒョイパク アライちゃん3は、アライちゃん4の背中から大きなノミをむしって食べた。 よほど血を吸ったのだろう。ノミは丸々と肥えていた。 アライちゃん3「くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ…」クチャクチャ アライちゃん4「うゆ!おねーしゃん、ありがとなのりゃ!そこずっとかゆかったのだぁ!」ポリポリ ずっと続いていた体の痒さから解放されたアライちゃん4は、気持ちよさそうに背中を掻く。 アライちゃん4「おれーにあらいしゃんも、おねーしゃんのけづくろいすゆのりゃぁ!はむはむ…」ハグハグ アライちゃん4は、アライちゃん3の背中の毛を噛んで汚れを取っていく。 320 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 21 04 39.44 ID sUA0RQGRo アライちゃん5「おしりなめゆのりゃ!ぺろぺろ…」ペロペロクチャクチャ アライちゃん5は、自分の肛門を舐め、大便のカスを落としていく。 親にちゃんと拭いてもらえなかったのだろうか。 アライちゃん5「きれーにすゆのりゃ!ぺろぺろ…」ペロペロクチャクチャ 人間の体型ならば、自分の肛門まで舌が届くことはない。 だがアライちゃん達は体が柔らかく、肛門を舐めて綺麗にすることができるようだ。 アライちゃん5「ぷは!おしっこでゆとこもなめゆのりゃ!」ペロペロペチャペチャ もう少し大きくなれば、アライちゃん達は葉っぱで自分の肛門を拭けるようになるであろう。 アライちゃん5「ふぅー、さっぱりしたのりゃ!」スッキリ アライちゃん5は、肛門にこびりついて痒さの元になっていた大便のカスを舐めとった。 323 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 21 14 26.89 ID sUA0RQGRo アライちゃん6「なのだー」コスリコスリコスリコスリコスコス アライちゃん6は、自分の尻尾を手で擦り、チクチクとした植物の種を取った。 籾、イノコヅチ、スズメノヒエといった、動物の毛に絡み付くタイプの種子だ。 アライちゃん1「あ!いもーとにいっぱいたねがついてるのだぁ!あむっ」ヒョイパク アライちゃん2「ほんとなのだ!とってやりゅのだぁ!もぐっ」ヒョイパク アライちゃん3「しらみしゃんもついてゆのだ!ぱくっ」ヒョイパク アライちゃん4「いっぱいたねついてゆのだ~」ペロペロ アライちゃん5「あらいしゃんがしっぽなめて、きれーにしてやりゅのりゃ!はむはむ…」ハムハム アライちゃん6「ぴゃ~!のりゃ~!」キャッキャ 植物の種は、アライちゃん達の貴重なおやつである。 姉たちは、末の妹の体についた種をむしりとって食べる。 アライちゃん3は種よりシラミの方が好きなようだが…。 アライちゃん1「くっちゃくっちゃ…」モグモグ アライちゃん6「のりゃ!のりゃ!」シッポコスコスコスコス アライちゃん6は、姉たちにたくさん構って貰えて嬉しそうだ。 327 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 21 25 45.10 ID sUA0RQGRo アライちゃん1~6「「からだぴっかぴかにすゆのだ~」」コスリコスリコスリコスリコスコスコスコス 丹念に毛繕いをするアライちゃん達。 そこへ、突然… 「トリックオアトリートなのだ!」 巣穴の外から声が聞こえた。 アライちゃん1「のりゃ!?」ビクゥ アライちゃん2「なんなのだ!?」ビクゥ アライちゃん3「おかーしゃんのこえじゃないのだぁ!」 アライちゃん4「よそのあらいしゃんなのりゃ?」コスリコスリ アライちゃん5「なんのよーなのりゃ」 アライちゃん6「のあー」コスリコスリ アライちゃん達は、自分の母親とそれ以外のアライさんの声を聞き分けられるようだ。 人間には同じに聞こえても、きっとアライさん達には違いが分かるのだろう。 「そこのチビ達!おやつをあげるのだ!」スッ 巣穴の外にいる何者かは、巣穴の入り口へ揚げパンをかざす。 アライちゃん1「いーにおいがすゆのだ!」ジュルリ アライちゃん2「たべものなのだ?」 アライちゃん3「おいしそーなのだぁ!」コスリコスリ アライちゃん4「とりっくおあとりーとなんなのりゃ?」コスリコスリ アライちゃん5「とりさん?おあー?とりと?」コスリコスリ アライちゃん6「のあー」コスリコスリ 「今日はハロウィン…はもう過ぎたけど、子供がお菓子をもらえる日なのだ!アライさんが、お前達にお菓子をあげるのだ!」 アライちゃん1~6「ほちーのりゃぁ!」コスリコスリコスリコスリコスリコスリ 330 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 21 36 09.09 ID sUA0RQGRo 「だったらお外に出て来て、トリックオアトリートって言うのだ!」 アライちゃん1「でゆのだ~!」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん2「おっかし♪おっかし♪」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん3「ありゃいしゃんのおっかし♪」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん4「おっかち♪おっかち♪」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん5「おいちーおっかち♪」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん6「おかちなんなのりゃ?」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん達は、大喜びで巣穴の外に這い出した。 ~巣穴の外~ アライちゃん1「なのだー」ゾロゾロ まず一匹、巣穴から明るい地面の上に這い出てきた。 お菓子持ちアライさん「おっ、出てきたのだ」 アライちゃん2「なのだー」ゾロゾロ アライちゃん3「なのだー」ヨチヨチ アライちゃん4「なのだー」ゾロゾロ アライちゃん5「なのだー」ウジャウジャ アライちゃん6「なのだー」モゾモゾ お菓子持ちアライさん「こんなにいたのか!」 アライちゃん達は、声の主の足元に這い寄り… アライちゃん1~6「「「といっくおあとりーと!おかちよこしゅのりゃ~!」」」コスリコスリコスリコスリコスリコスリ 一斉にハエガイジムーブして、お菓子を要求した。 333 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 21 45 52.20 ID sUA0RQGRo お菓子持ちアライさん「たくさん出てきたのだ!」 揚げパンを持ったアライさんは、巣から這い出てきたアライちゃん達を見る。 アライちゃん1「みゆのだ!あらいしゃんたち、さっきけづくろいしたのだ!」シッポフリフリ アライちゃん2「ぴっかぴかのけなみなのだぁ!」シッポフリフリ アライちゃん3「ふふん、きれーだろぉ!」シッポフリフリ アライちゃん4「おかし!おっかし!ほちーのりゃ」ヨジヨジ アライちゃん5「のりゃ!のりゃ!」クンクンヨチヨチ アライちゃん6「みゆく~」ヨチヨチ お菓子持ちアライさん「お菓子が欲しいのか。なら…」スッ お菓子を持ったアライさんは、右手を上げ… ロッジアライさん6「人間たち!こいつらに豆鉄砲を食らわせてあげるのだ!」パチン 隊員達「「おうよ!」」ザッ …背後に控えていた人間達へ合図を送った。 334 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 21 53 34.99 ID sUA0RQGRo アライちゃん1「のあ?」 アライちゃん2「ひとしゃんなのだ!」シッポフリフリ アライちゃん3「みんなおかしくれゆのか!うれしーのりゃ~!」コスコス アライちゃん4「はやくー!はーーーやーーくーーー!」コスリコスリコスリコスリ アライちゃん5「もったいぶゆなー!」コスコス アライちゃん6「うゆ~、みゆくー!」シッポフリフリ 隊員1「ああ…食らわせてやるぜ…」ジャキッ 隊員2「バチンとくる刺激的な奴をよぉ!」ジャキッ 隊員達は、アライちゃん達に向かって短機関銃、ウージーを構える。 隊員1 2「「Fire!!!」」パパパパパパパパン アライちゃん1「びぎゅい!」ドブシュブシュウゥ アライちゃん2「ぐぎいぃ!?」グシャビシャブシャアア アライちゃん3「いじゃじびぃっ!」ブヂヂャドブヂャアア アライちゃん4「ほげ!」ブシャグチャグチャアア アライちゃん5「ふぎぴぃっ!」ドバババブシャアア アライちゃん6「ぽぎぃっ!」ババババババシャア アライちゃん1~6「「」」ビックンビックンバタタタタ… アライちゃん達は、先程外で聞いた謎の破裂音の正体をその身で理解してから、血溜まりに沈んだ。 ピッカピカにしたというその毛並みは、撒き散らした血や内臓、硝煙にまみれて再び汚れた。 335 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 01 19.23 ID sUA0RQGRo ロッジアライさん6「やったのだ!」 ロッジアライさん7「邪魔者達をやっつけたのだ」 白衣のフレンズ「土砂の下にいるアライさんまで探し当てるとは。レーダー以上だ…さすがですね」 リカオン「心強い味方です」 ロッジアライさん8「む!…あっちからもアライさんの巣の匂いがするのだぁ!」クンクン ロッジアライさん9「うぅ~ねむいのだ…」ウツラウツラ ロッジアライさん10「さあ人間達、行くのだ!」ザザッ 隊員1 2「「ウーッス」」ザザッ リカオンが隊長を務める、自然地域・昼班は、昼間に巣穴に潜むアライさん達を探し回っていた。 ロッジアライさん達の嗅覚は、時にレーダーよりも鋭く同族やアライグマの居場所を探り当てた。 337 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 07 17.61 ID sUA0RQGRo ロッジアライさん7「むむ!こっちから、巣穴の匂いがするのだぁ!」クンクン ロッジアライさんは、岩場を嗅いでいる。 ロッジアライさん7「ここなのだ!おーいそこのチビ達、お菓子食べないか?」スッ ロッジアライさん7は、岩場空いた穴に揚げパンをかざす。 すると、穴から声が聞こえてくる。 『しらないやつがいゆのだ!』 『おかーしゃんがいってたのだ!へんなやつにかかわゆなって!』 『おかし!おかし!たべゆのりゃ!』 『だめなのだぁ!ともぐいされゆかもなのだぁ!』 『ぴいいぃ~!おかし!おかしたべゆ!たーーべーーゆーーー!』 ロッジアライさん7「…出て来ないのだ」 ロッジアライさん8「じゃあここは、アレの出番なのだ!」 ロッジアライさん9「人間!あれを使うのだぁ!」 339 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 12 42.15 ID sUA0RQGRo 隊員3「任せな」ジャキッ 隊員3が構えたのは… 火炎放射器である。 隊員3「死ね!炙りガイジにしてやるぜェ!」 隊員3「Fire!!!」ボオオオォォウ 隊員3は、巣穴の中へ火炎放射した。 ロッジアライさん6「ひいぃぃ…!」ブルブル ロッジアライさん7「やっぱり火は怖いのだ…」 やがて、火炎放射の音が止んだ。 隊員3「こんなもんかな」ジャキッ 巣穴の中の様子は、覗くまでもないだろう。 中の住人達は、丸焼けか酸欠死確定だ。 340 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 17 07.17 ID sUA0RQGRo ロッジアライさん8「大分進んだのだ…」ザッザッ ロッジアライさん9「むむ!あの木のあたりが匂うのだ!」ザザッ ロッジアライさん9は、大きな木の根元を嗅ぐ。 ロッジアライさん9「くんくん…間違いないのだ!ここにアライさん達のウンチが埋まってるのだ!」ドンドン ロッジアライさん9は、地面を踏み鳴らす。 隊員4「巣穴は…だいぶ高い位置にあるな」チラッ 木に空いている穴は、7メートル程の高さにある。 ロッジアライさん10「アライさんにお任せなのだ!引きずり出してやるのだ!」ヨジヨジヨジヨジ ロッジアライさん10は、木を登っていく。 341 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 22 16.08 ID sUA0RQGRo ロッジアライさん10は、巣穴を覗く。 アライさん1「すぴー…すぴー…」zzz アライちゃん7「のだぁ…のだぁ…」zzz アライちゃん8「くぅー…くぅー…」zzz アライちゃん9「ぴぃ…ぴぃ…」zzz アライちゃん10「のりゃぁ…のりゃぁ…」zzz アライさん一家が、巣穴の中で寝ていた。 ロッジアライさん10「のだっ!」スポッ ロッジアライさん10は、狭い巣穴へ無理矢理体を捩じ込む。 アライさん1「…!?だ、誰なのだお前!ここはアライさんのお家なのだぁ!」ビクゥ 突然の侵入者に目が覚め、飛び起きるアライさん1。 342 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 29 17.18 ID sUA0RQGRo ロッジアライさん10「だらぁ!」ボガァ アライさん1「ぐぎぃ!?」グラッ ロッジアライさん達は、山小屋にいる中でも最も戦闘能力が高い、選りすぐりの先鋭10匹である。 同族を何度も処刑したことにより高いレベルを持っており、もはや一般の野良アライさんどころか、並の成人男性ですら敵ではない。 ロッジアライさん10「落ちるのだぁ!」ズバァ アライさん1「ぐぎゃああ!」グラッ… ヒュー 鋭い爪で顔面を引っ掻かれ、木から落下するアライさん1。 アライさん1「じび!」ドシャ 落下して地面に体を強く打つ。 隊員1「おっ」ジャキッ 隊員2「落ちてきたな」ジャキッ アライさん1「うーいてて…はっ!さっきの奴からチビを守らなきゃ…!」ヨジヨジ アライさん1は、再び木を登り始める。 345 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 41 43.55 ID sUA0RQGRo アライさん1「うぬぬ~…チビ達の危機なのだ~!」ヨジヨジヨジヨジ 先程の取っ組み合いで力の差が分からなかったのだろうか。 それとも、単に負けず嫌いなのだろうか。 アライさん1「のだのだのだー!」ヨジヨジヨジヨジ アライさん1は、ロッジアライさん10に戦いを挑むために木を登るが… ロッジアライさん10「ふははははー!」ポイポイポイポイ アライちゃん7「ぴいぃ!」ポーン アライちゃん8「やべでなげないで…ヒイィ!」ポーン アライちゃん9「はなすのだぁ!やべ…ぴぃぃっ!」ポーン アライちゃん10「おがあぁしゃぁーん!」ポーン アライさん1「ち、ちび!?」 次々と子供達は、巣穴から放り投げ落とされていく。 アライちゃん7「じび!」ドシャァ アライちゃん8「はぎゅっ!」ドシャァ アライちゃん9「ぎびぃ!」ドシャァ アライちゃん10「うぎゅ!」ドシャァ アライさん1「ち…ちび!」クルッ アライさん1は後ろを振り向く。 348 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 22 51 06.05 ID sUA0RQGRo 隊員3「焼けろクソ害獣ども!」ボオオオウン …木の下では、落下したアライちゃん達に向かって、無慈悲な火炎放射が浴びせられていた。 アライちゃん7「ぎびいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃ!ぴぎゃあああああああああああぁーーーーーーーーーーーっ!!」メラメラ アライちゃん8「ヒイイィィ!!あぢゅいぃ!あぢゅいいいいぃぃのりゃああああああああぁぁーーーーーーーー!!」メラメラヨチヨチヨチヨチ アライちゃん9「やべでえええええ!おがああああああしゃあああああああああああああーーーーんっ!!」ボオオォォビッタンバッタンジタバタ アライちゃん10「じぎびいいぃぃいぃ!!しにだぐないいぃぃーーーーいがーしゃんだぢちゅげでええーーーーーっ!!」メラメラメラメラ アライちゃん7~10「「ぴぎいいいぃぃぃぃ!!」」メラメラ アライさん1の子供達は、目の前で炎に包まれていった。 アライさん1「あ…ぁ…ち、ちびぃ!」ガクガク アライさん1「に…逃げるのだ~!」バッ アライさん1は、隊員3がいるのとは別方向へ飛び降りた。 351 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 02 12.63 ID sUA0RQGRo アライさん1「お前たちはまた産むのだ~!」タタタ アライさん1は、アライちゃん達を尻目に逃げ出した。 アライちゃん7「おがーーぢゃあああんっ!まっでえええぇ!だじゅげでええええ!」メラメラメラメラヨチヨチ アライちゃん8「あぢゅいいいいいいいい!!!ごれとってぇーーーーーーー!!」ボオオオウヨチヨチ アライちゃん9「おがーしゃん!ありゃいしゃんのごど!しゅきじゃ!ながっだのがあぁ!びぃぃぃー!」メラメラヨチヨチ アライちゃん10「ぴいいっぃいぃぃーーーーー!ぎびいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃ!!あぢゅいいいしんぢゃうぅぅ!!」メラメラビッタンバッタン 隊員3「うるせえ!さっさと死ね!」ボオオオウン アライちゃん7~10「「「ノォ………ノダァ……」」」メラメラ…バタッ アライちゃん達は、炎の中で炭化していった。 アライさん1「はぁ、はぁ、何なのだあれは!に、逃げるが勝ちなのだ!」ドタドタ アライさん1は逃げ出す。 352 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 05 43.49 ID sUA0RQGRo しかし。 隊員1「ファイヤー!」ズダダダダダダッ アライさん1「うぐぎゃごぼぅぇぇええっ!!!?」ブシャグシャドシャビシャアブヂャアア まだ隊員1のウージーの射程距離内にいるうちに、アライさん1は蜂の巣にされた。 アライさん1「ひぎいいぃぃぃっっぐぎぎいいいっぃぃぃ!!ぁあああいだいいいい、ぃっ!」ビッタンバッタンビッタンバッタンブッシャアアアアアアアアア 人間であれば、短機関銃で蜂の巣にされたら動くことなどできまい。 だがアライさんは、身体中の銃創から血を吹き出しながら、仰向けでビッタンバッタンと暴れだしたのである。 なんという強い生命力であろうか。 353 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 09 58.83 ID sUA0RQGRo まあ、もっとも… 隊員1「きめえんだよ死ねガイジ」パァン アライさん1「ぎゃば!」ブシャアア 脳を撃ち抜かれれば、死は免れない。 アライさん1「」ビグンビグンビグンビッタンバッタンジタッバタタッビグンビググッ 木の穴に巣食っていたアライさん一家は、手際よく駆除された。 354 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 21 46.64 ID sUA0RQGRo 隊員1「ふぅ~…」スタスタ リカオン「ここら辺でお昼にしましょうか。…食欲わかないかも知れないけ ど。…もしもーし、お昼お願いします」ピッ 隊員2「イエーイ!そうだ、あっちに丁度アラジb…モガッ」 隊員3「よせ!晩飯まで待て!」グイグイ 白衣のフレンズ「昼御飯…そうしますか」ガパッ 白衣のフレンズは、弁当箱にカニカマや柿、煮魚を入れていた。 白衣のフレンズ「いただきます。もぐもぐ…」モグモグ ロッジアライさん6「うおー!アライさんもお腹空いたのだ!」 ロッジアライさん7「お弁当食べたいのだぁ!」 リカオン「今呼んだから、しばらく待っててください」 ロッジアライさん8「うぅ…うぬぬぬ…果報は寝て待つのだ~…」 大きな角のフレンズ「寝て待つまでもないぞ。お弁当、届けにきたぞ」ザッ 大きな角のフレンズ…KK建設のヘラジカ。 力持ちで足が速い彼女が、弁当や様々な物資を持って現れた。 リカオン「ひっ!は、早っ!注文してから今まで、3分も経ってないのに…!」 ロッジアライさん9「うおー!アライさんもお昼にするのだぁ!」パカッ ロッジアライさんは、支給された弁当を受け取った。 ロッジアライさん10「いただきますなのだー!はぐっ…もぐもぐ…美味しいのだぁ!もぐもぐ…」モグモグ ロッジアライさん達は、口を閉じながら弁当を食べた。 362 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 31 37.79 ID sUA0RQGRo 白衣のフレンズ「しかし、なかなか上手くチームが機能してますね…かりかり」パリパリ 白衣のフレンズは、乾燥蟹チップスを食べながらリカオンと話す。 リカオン「はい。最初は大丈夫かなって思ったけど…。こんなにちゃんと働けるとは…」モグモグ 隊員1「役割分担のおかげかな」モグモグ ロッジアライさん6「お前達もなかなかいい処刑っぷりなのだ!はぐっ…もぐもぐ…」モグモグ 隊員2「あーくそ…。さっきウージーで蜂の巣にしたアライちゃん達、あのまま処分すんの勿体無いな。やっぱここに持ってきて、この場でアラジb…」 隊員3「だからやーめーろってば!」ギュ 363 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 40 53.62 ID sUA0RQGRo この役割分担… ロッジアライさん達が獲物を探し、人間や他フレンズがそれを仕留めるという分担は、 山小屋アライさんとヒグマの共同発案だ。 ロッジアライさんは素手でも十分強いが、もしウージーを持てばきっとさらに強くなるであろう。 銃の腕前は訓練を積んだ軍人よりずっと劣るが、下手な鉄砲数打ちゃ当たるというものだ。 しかし、それだけの強さをアライさんが持ってしまうと、人間達が安心してアライさんと組めなくなってしまう。 ひょっとしたら、アライさん達が突然裏切り、自分たちを撃ち殺すのではないか?…という、疑心暗鬼の状態で作戦行動せねばならなくなる。 そんな状態ではチームプレーなど不可であるため、 アライさん側は武器を持たないことにしたのである。 人間達は、『もしアライさん達が裏切っても、その場で殺せる』という安心感を得ることで、 アライさん達とのチームプレーを可能にしたのである。 364 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 51 20.13 ID sUA0RQGRo 食事が終わり、午後の作戦が開始された。 リカオン「嗅覚なら…私も負けませんよ!そこです!」クンクン アライさん2「のあっ!?何なのだお前達!ここはアライさんのお家なのだぁ!」ゴソゴソ リカオン「むっ…出てきませんね…」 白衣のフレンズ「逃げられませんよ」スッ 白衣のフレンズは、白衣からカプセルを取り出し… 白衣のフレンズ「ふん」ポイ 巣穴の中へ投げ込んだ。 366 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/03(金) 23 56 26.29 ID sUA0RQGRo リカオン「何を投げ込んだんですか?」 白衣のフレンズ「まあ、テスト用に、ちょっと…」 やがて、巣穴からアライさんの声が聞こえてくる。 『なっ!?何なのだこれ…う…!?えうえろげげ、うげごろべべ…』 『ぴぃ!?』 『お、おかーしゃん…?あたまのそれ、なんなのりゃ…?』 『ぶよぶよしてゆのりゃ…』 白衣のフレンズ「…」ピッピッピッ 白衣のフレンズは、腕時計(スマートウォッチ)で何かを操作している。 『くりゅるるるるるっ!きゅるるるるっ!がぁぶぅっ!』 『ぴいいいいぃぃぃっ!?』 『いぢゃいのりゃあああっ!ありゃいしゃんのしっぽかんじゃやーなのりゃぁ!』 『ひぎびぃぃぃぃ!!!?』 中から、アライちゃん達の悲鳴が聞こえた。 367 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 01 42.21 ID kARS288To やがて… アライちゃん11「ぴいいぃぃっ!」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん12「おがーしゃんがいじめゆのりゃああっ!!」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん13「だじゅげでえええっ!」ヨチヨチヨチヨチ アライちゃん14「ぴぃ!ぴいいいいぃぃぃっ!おがーしゃ、しっぽかんじゃやーなのりゃあ!いぢゃいいぃ!」ジタバタ …アライちゃん達が、巣穴から這い出してきた。 『くりゅるるるるるっ!きゅるるるるっ!』 巣穴からは、普段アライさんが発することのない、理性を失った叫び声が聞こえてくる。 白衣のフレンズ「ふん!」ドカドカドカドカドカドカ アライちゃん11「ふぎゅび!」ボギィ アライちゃん12「びぎぃ!」ベギィ アライちゃん13「ぷちー!」ブチィ アライちゃん14「おがーぢゃはなぢぐげえ!」ボギィ 白衣のフレンズは、アライちゃん達の首を踏んづけ、脛椎を破壊した。 リカオン「…何で今、巣から這い出てきたんでしょう…」ポカーン 368 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 09 11.61 ID kARS288To 白衣のフレンズ「どうやらシロウ主任のコレは…野良相手にもうまくいったみたいですね」ピピポパ アライさん2「ううぅ!」ズルズル アライさん2が、巣穴から首を出した。 右目には先程のカプセルが刺さっており、血が流れている。 白衣のフレンズ「もう用済みです」ガブゥ 白衣のフレンズは、アライさん2の首筋に噛みつくと… 白衣のフレンズ「がぶぅ!」バツン アライさん2「」ブシュウウゥウ 凄まじい顎の力で、首筋を噛みきった。 アライさん2「」グッタリ 白衣のフレンズ「カプセル回収しましょう」ガシッ グイグイ カプセル「」ズルズル… 白衣のフレンズは、アライさんの右目からカプセルを引き抜いた。 一瞬、カプセルの背後に青い針のようなものが見えたが、すぐにカプセルの中へ引っ込んだ。 白衣のフレンズ「無事に帰ったら、シロウ主任と教授へ報告しましょう」ゴソゴソ そして、カプセルを再びポケットへしまった。 370 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 13 45.69 ID kARS288To リカオン「さあ、進みましょう…!」ザッザッ 隊員達「おう!」ザッザッ ロッジアライさん達「大空を征すのだー!」ザッザッ 自然地域・昼班は、一ヶ所に密集しているわけにはいかない。 だだっ広い作戦区域の全ての場所を漏れなく走査し、アライさんの巣を1つ残らず根絶やしにしなくてはならない。 昼班メンバー達は、作戦区域を行進した…。 373 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 17 04.79 ID kARS288To 白衣のフレンズ「しかし、白衣がやはり血で汚れますね…」 リカオン「それは…けものプラズムですか?それなら毛繕いすればとれるんじゃ…」 白衣のフレンズ「いえ。この白衣はフレンズとしての元々の衣装じゃありません。主任から頂いたものです」スタスタ リカオン「ふむ…。ところで、何のフレンズなんですか?」 白衣のフレンズ「研究所からは、元の動物が何かは言わないように指示されています。ただ…アライグマではない、とだけ言っておきます」スタスタ リカオン「あっはい…」スタスタ 376 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 22 58.25 ID kARS288To 隊員1「しかし…フレンズって不思議なもんだな。生まれつき、みんなお洒落な服を着て生まれてくるんだから」ザッザッ 隊員2「確かに…。フレンズの服って、誰がデザインしてんだろ?サンドスターが勝手に作るんだよな?」ザッザッ 隊員1「ああ。まさか…サンドスターって、人が作ったものだったりして」ザッザッ 白衣のフレンズ「それはあり得ませんね。フレンズが初めて発見された、今から94年前…2026年当時、人類にサンドスターに関する知識はなかったそうです」ザッザッ 隊員2「…じゃあ、何なんだ…?フレンズの服のデザインって…」ザッザッ 隊員3「お前ら!私語は慎め!遊びに来てんじゃねーぞ!」ザッザッ 隊員1 2 白衣のフレンズ「「ゴッゴメン」」ザッザッ 377 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 25 14.92 ID kARS288To … 自然地域・昼班も、たくさんのアライさんの巣穴を撲滅した。 そして、夜が来る。 会長が率いる…『都市部・夜班』の出番だ。 379 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/04(土) 00 25 38.07 ID kARS288To つづく 自然地域・昼班 ~毛繕いと火炎放射~おまけ 都市部・夜班 ~仏壇とアライディスパッチャー~その1 パート11へ戻る
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/2320.html
【種別】 超能力 【元ネタ】 Fire thrower=「火を投げる者」 【初出】 とある科学の超電磁砲二巻通常版 カバー裏四コマ漫画 (同作十四話で使われていた可能性も) 【解説】 腕の延長線上に炎をばら撒く能力。 発火能力の一種であると思われる。
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2658.html
『はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』 バイオレンスドラゴンが右の拳を振り上げ、目の前のムカイ目掛けて拳を叩き付ける。向かって来る拳を前に、ムカイは両手を組んだまま動かない。 拳は、ムカイのいた所に命中した。だが、手ごたえは全く無い。 『なるほど、パワーはなかなかですが……遅いですね』 声は、すぐ横から聞こえてきた。ムカイはまるで、公園のベンチに腰掛けるような気楽さで、ドラゴンの左肩に乗っていた。 『く――っ』 『遅い』 花丸が振り返る時には、もうムカイの姿はそこに無い。彼の姿は、花丸から十メートル程離れた場所にあった。 (速い……全然見えない……!) 超音速。あのミツですらその動きを捉えられず、成す術も無く倒された技を前に、花丸は冷や汗を浮かべた。バイオレンスドラゴンを装着しても、その動きの端すら感じ取る事もままならない。 生身の花丸だったら、何が起きたのか分からず死んでいただろう。バイオレンスドラゴンの装甲なら、いくらムカイのバイオアーマーとは言え―― 『おっと? 痛覚の反応まで鈍いのか?』 『え?』 一体何の事か、花丸には分からなかった。だが次の瞬間、嫌でも理解させられた。 『あ――がっ!?!?!?!?!?!?』 左肩に激痛が走る。何本もの血管がナタで一振りにブツ切りされたような痛みが、一気に花丸を襲ってきた。それと共に、ドラゴンの左腕が肩から丸ごと地面に落ちる。機体と一体化する構造であるが故に、機体が負った痛みがそのまま搭乗者にもフィードバックされる。 『GYAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!』 『ド、ドラゴンの装甲を、こうも容易く……!?』 魔蟲の大鎌ですらまともなダメージにならなかったと言うのに、切られた瞬間を知覚すらさせない鋭さと、龍の装甲を切り裂く切れ味に戦慄する。魔蟲よりもずっと小さい筈なのに、花丸が抱いた恐怖感はそれ以上だった。 『超振動と言うやつだ。チェーンソーの強化版とでも言えば、君にも分かりやすいかな?』 そう言いながら、ムカイは自分の右腕を掲げる。よく見なければ分からない程であるが、細かく、そして高速で振動しているのが分かる。原理としては、ロイドの大爪の機械腕と同じだ。だが、破壊力がそれとはケタ違い過ぎる。 (接近されたら勝ち目が無い……!) 距離を置いての遠距離戦闘。それが得策と感じた花丸は、素早く使用する武装を選択した。 『くらえ!』 ドラゴンの口から、帯状の火炎が吐き出される。圧縮された熱量の塊であるそれは、もはや光線と言っても差し支えないだろう。大気を焼きながら、ムカイ目掛けて炎が迫る。 『……ふん』 だが、ムカイは背中から生えた羽を少し羽ばたかせるだけで、一瞬の内にその場から移動する。やはり花丸は、それを目で追う事は出来ない。 『まだまだ!』 それでも花丸は、ムカイを追いかけるように火炎を放ち続ける。ムカイが逃げても逃げても、彼は諦める事無くそれを追い続けた。 『しつこいですよ』 『うぐっ!?』 何かが通り抜けて行った直後、右肩に鋭い痛みが走った。おそらくは、ムカイが切りつけていったのだろう。それでも花丸は、止まらない。ただがむしゃらに、周囲に火炎を撒き散らす。 そうやっている内に、炎は周囲に燃え広がり、辺りを包み込む火の海と化した。 『はぁ……はぁ……』 『これでもう終わりですか?』 ムカイの声が聞こえる。だが、辺り一面が炎に包まれている為に、その姿はどこにあるのか分からない。右から聞こえて来るようでもあるし、すぐ後ろから聞こえて来るようでもある。 『まさか、周囲を炎で包み込めば、私を焼き殺せるとでも思っているのですか?』 『はぁ……はぁ……』 『残念ですが、私のバイオアーマーに隙はありません。この程度の炎なら十分に耐えられる』 『はぁっ………………』 『出し物は終わりですか? それなら、この一撃で仕留めてあげましょう!!』 ムカイが動いた。発生した衝撃波が炎の壁を吹き飛ばし、弾丸の様なスピードで向かって来る。 右手は手刀の形を造っている。それは真実、刃と化し、バイオレンスドラゴンの身体ごと花丸の身体を貫く―― ――筈、であった。 『……何?』 突き出された手刀。しかしそれは空を切り、虚空に向かって伸ばされるのみ。すぐ傍にドラゴンの身体があるが、後数センチ、紙一重の差で命中していない。 『外した……だと?』 再び炎の中に身を飛び込ませながら、ムカイは首を傾げる。狙いが甘かったのだろうか。 『……ふむ。ですが、次は当てます』 揺らめく炎のせいで視界は悪いが、しかしムカイの目、と言うより、バイオアーマーに備わった複眼が対象を捉える。無数の眼を用いた多重照準。加えて、バイオレンスドラゴンの巨体は、この炎の中でも見落としようがない。 再び全身を鋭利な弾丸と化し、ムカイは炎の中から飛び出す。そして照準を定めた事もあり、今度は外す事無くその右腕は確かに貫いた。 バイオレンスドラゴンの、「右の掌を」、だ。 『な――!?』 驚愕に、ムカイは目を見開いた。 有り得ない。こんな事が起きる事など、有り得ない。 狙いは正確であり、自分の攻撃は超音速。向こうはこちらの姿が見えておらず、仮に居場所がバレていたとしても、マッハで向かって来る攻撃に対応出来る筈が無い。 なのに―― 『捕まえ――たッ!!』 右手に突き刺さった腕ごと、花丸はムカイの身体を鷲掴みにした。ムカイは逃げようともがくが、いかんせん膂力が違う。速度で勝っていても、パワーにおいてはバイオレンスドラゴンの方が上である。 花丸が一体何のために周囲を火の海にしたのか。それは、高速で動くムカイを捉える為だ。 助走無しからのトップギア。音さえ置き去りにする超音速。確かにムカイのバイオアーマーの能力は脅威だ。しかし、どれだけ高速で移動出来たとしても、その身体が物質で構成されている以上――地球上の物理法則からは逃れられない。 音速を突破する時に発生する、空気の壁を破る事で生じるソニックブーム。それはどうしたって発生する。花丸が作りだした炎のフィールドは、ムカイを焼く事が目的なのではない。ムカイが彼の命を狙って向かって来る、その瞬間に発生する空気や炎の揺らぎ。それによってムカイの行動を感知する為の網であり、レーダーだったのだ。 だがこれは、理論上可能なだけであり、実際に行うのは不可能だ。相手の予備動作が見えるとはいえ、それでも向かって来る攻撃は超音速。死ぬ確率が100%から95%程度にまで減っただけに過ぎない。 それでも花丸は、生き残る5%をもぎ取った。まぐれでは決してない。ある意味でそれは、確率こそ5%でしかないが、当然の結果であると言えた。バイオドレスを扱う為に鍛えて来た花丸だからこそ、これまで懸命に積み重ねて来た彼だからこそ、僅かな勝機を手にする事に成功したのだ! 『GAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!』 ドラゴンが雄叫びを上げながら、ムカイの身体を地面に叩き付けた。地面が砕けて隆起し、拳が地面にめり込む。 『が――はっ!?』 『まだまだッ!!』 何度も何度も、花丸はムカイの身体を地面に叩き付けた。衝撃でドラゴンの腕の骨や軋み、皮や肉が抉れるのも構わない。痛みで拳が焼け付くが、それも気にしない。ただひたすらに、彼はムカイを地面に打ち付ける。 『図に乗るなよ……!』 『ぐっ!?』 掌に激痛が走り、花丸は思わずドラゴンの手を放してしまう。右手で掴んでいたムカイの姿はそこには無く、それを握り締めていた指はバラバラに切り落とされていた。 『ぜぇ……ぜぇ……』 クレーターの外側に立っている、まだ無事な木の上にムカイは姿を現した。花丸の攻撃は確実に効いており、装甲の所々がえぐれて黄色い体液を滴らせている。 魔蟲とは違う。当たれば倒す事が出来る。花丸の攻撃が効いているのが、その証明だ。 だが一歩。後一歩足りない。 『残念だったな』 苦しげな、しかし余裕のあるムカイの声。口端を歪めて笑っている姿すら思い浮かびそうだ。バイオレンスドラゴンの圧倒的な暴力を受けても、彼は無事だった。 『く……』 『君は頑張った。実に頑張ったよ……だが届かない。届かなかった。それが何故か分かるか?』 『…………』 『実にシンプルな答えだよ、花丸……君よりも! 君達よりも! 私の方が優れているからだ!』 ムカイが両腕を広げる。その直後に、彼が纏うバイオアーマーの前面装甲が開いていく。無数の光球がその下から覗き、次々に青白い光を放ちだす。 忘れもしない。ミツごと花丸を消し去ろうとした、エネルギー砲だ。 『消え去るが良い! これが私の力だ――!!!!』 バイオアーマーから放たれた、強烈な熱線。 土を蒸発させ、鉄すら融解し、その熱源たる炎さえその形を維持できず、プラズマへと変貌してしまう超高熱。 その時、周囲は真昼の様な明るさに包まれた。 例え人工とは言え、ツヨヨミの闇では、アマテラスの輝きには勝てない。 あらゆる生命体の存在を否定する光が、 バイオレンスドラゴンを、 花丸を、 呑み込んだ――
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1615.html
216 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2012/12/24(月) 05 05 43.28 ID G7cGBXyIP ,,从.ノ巛ミ 彡ミ彡)ミ彡ミ彡ミ彡)ミ彡) " / ̄ ̄丶 人ノ゙ ⌒ヽ 彡ミ彡)ミ彡)ミ彡) |//レ丶) ,,..、;; ~ "゙゙ ) 从 ミ彡ミ彡)ミ彡,,) √|リ ゚ヮ゚ノリ ,,..、;; ~- "゙⌒゙ 彡 ,, ⌒ヽ ミ彡" | .ノノ/)丞、==m== | ゙ ゙ 212,214 "゙ ミ彡)彡 " |_= (ス/_LL ``゙⌒`゙" ~-、 ;;,_ ) 彡,,ノ彡~ " ヒ/ヒ| ゙⌒`゙" ~-、,, ,,彡⌒ ~ " 217 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2012/12/24(月) 05 48 06.75 ID gH9lUMUHO 「……あぁっ。あっ。うっ!?」 「桐乃はどこですか」 「このクソッたれ……」 「どこか答えなさい!」 「誰が喋るかよ、くたばれエンジェル」 「見上げた忠誠心ですねスレ住人さん。ですが、あなたの命を張るほど値打ちのあることでしょうか? さぁ頭を冷やして、よく考えてください」 「ああっ、うっ……!」 「火炎放射器のスイッチに掛けてるのは左手です。利き腕じゃないんですよ」 「あああっ…… お、俺を殺したら、きりりんは見つからんぞ……」 「どこにいる!」 「知らねぇよ…… うううっ…… 住人Bが知ってる、奴と見に行く約束してたんだよ」 「ラブホですか」 「うっ、ど、どうして……」 「その攻略本の記事がそうなんですよね」 「うううっ、うっ…… あああ、ああっ!」 「あなたは最後に○すと約束しましたよね」 「そ、そうだエンジェル、た、助け――」 「あれは嘘です」 「うわぁーーーっ!!」 「あやせ様準備はできましたか?」 「……これでできましたよ」 「先ほどの方はどうしたんですか?」 「七面鳥の丸焼きを所望されてたので叶えてあげました」 ----------
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/2022.html
わたしが寄せるのは、あたたかな同情ではない。 ――熟達の魔術師、アーテイ "Mine is not the warmth of compassion." ――Ertai, wizard adept ウェザーライト 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/heavymetaleye101/pages/195.html
LOUDNESS - MASTER OF LOUDNESS 説明不要のジャパニーズメタルバンドの2枚組みに渡る最強のベスト盤。 高崎晃自推。 歴代ヴォーカリスト3人分全て味わえ、リアルなライヴ音源も収録されているというかなりお得なヴォリューム感たっぷりのベスト盤。 Disc1 ANGEL DUST DREAM FANTASY SPEED LET IT GO SHADOWS OF WAR S.D.I. SLAP IN THE FACE YOU SHOOK ME DEMON DISEASE DOWN ’N’DIRTY IN THE MIRROR SLEEPLESS NIGHT NEVER AGAIN CRAZY DOCTOR LOUDNESS Disc2 PRAY FOR THE DEAD SLAUGHTER HOUSE BLACK WIDOW HELL BITES FIRESTORM WAKING THE DEAD CRAZY NIGHT FREEDOM EYES OF A CHILD PARALYZED HOWLING RAIN DESPERATION,DESECRATION S.D.I. MASTER OF THE HIGHWAY
https://w.atwiki.jp/acepage/pages/69.html
ACEって何? ACEとは、アイドレスに登場する NPC(ノンプレイヤーキャラクター)のことです。 その多くは無名世界観の作品の登場人物ですが、 アイドレス独自のACEなども居ます。 藩国滞在ACEって何? 様々なアイドレスを藩国が選んだ結果、 藩国に滞在することになったACEのことです。 藩国滞在ACEは、滞在している藩国の国民に限り 生活ゲームで無料で呼べます。 個人ACEって何? 個人ACEとは、生活ゲームを頑張った人が 試練を経て取得することができるACEです。 その人専用のACEです。 PLACEって何? イグドラシルからは稀に アイドレスプレイヤーのACEが 派生することがあります。 そのACEをPLACEと呼びます。 また、個人ACEのアイドレスから派生することがあります。
https://w.atwiki.jp/acepage/pages/16.html
アイドレスに登場、かつデータがあるACEのみを掲載しています。 精霊軌導弾 ガンパレード・マーチ ガンパレード・オーケストラ 白の章 緑の章 青の章 絢爛舞踏祭 式神の城 男子の本懐・女子の本懐 水素の心臓 海ラヴ ヴァンシスカの悪魔 頂天のレムーリア われは剣王っ!! 電網適応アイドレス スピリチアダンス その他
https://w.atwiki.jp/swspa/pages/15.html
スキンスクライバー 超音波で洗浄、ピィーリング、導入をおこないます。 ⑤毛穴洗浄 ¥1、000 (週に1回~) ⑥ピィーリング ¥1、500 (月に1回) ⑦導入 ¥2、000 ⑤+⑥+⑦ ⑧超音波エステ ¥4,500→¥4,000 ⑤+⑦+リンパドレナージュ(FACE) ⑩SWEETエステ ¥6,000
https://w.atwiki.jp/uraeriicu/pages/86.html
2キャラを使い和国でのチャンプ戦で10連勝するともらえる褒美目的のチャンプ厨 Peaceもあずきも弱いため、深夜プレーヤーが少ない時間帯に活動しているようである。 あずきは死ルレを使っているためPeace即死しているケースが多い